外部経営支援・伴走
経営企画を採用するか外部に依頼するか|成長企業の判断基準
経営企画を採用するか外部に依頼するかは、仕事が常時発生するか、必要な役割が定まっているか、社内で誰が実行するかによって判断します。日々の意思決定と社内調整が大量にあるなら、常勤の担当者が必要になる場面があります。一定の課題を設計・推進し、社内へ引き継ぐなら、外部活用も選択肢になります。
最初に考えたいのは、人を探す方法ではなく、経営者が現在抱えている仕事の中身です。
社長の仕事を三つに分ける
まず、社長が担う仕事を「経営者として決める」「判断材料を整える」「決まったことを進める」に分けます。経営企画に期待する仕事は、後者二つを中心に、社内の権限に応じて広がります。
重要な方針の決定まで暗黙に任せようとすると、着任者は判断できず、社長は「自走しない」と感じることがあります。何を決められる役割なのかを、採用でも外部依頼でも明確にします。
採用と外部活用と併用を比較する
| 判断軸 | 常勤採用が合いやすい状況 | 外部活用が合いやすい状況 |
|---|---|---|
| 仕事の量 | 日々継続して相当量の仕事がある | 対象テーマと期間を区切れる |
| 即時性 | 毎日の調整や即時対応が欠かせない | 定例と共有ルールで進められる |
| 必要な経験 | 自社内で長期に専門性を蓄積したい | 特定の変革経験を必要としている |
| 社内体制 | 着任者が実務を直接担う必要がある | 社内の担当者と分担できる |
| 役割の明確さ | 職務と権限が定まっている | 役割や仕組みの設計から支援が必要 |
これは一般的な比較軸です。外部人材の契約範囲や、採用する人の経験によって実際の対応力は異なります。
併用する場合は、社内担当者が数値管理と日常運用を担い、外部が論点整理や変革の進行を支える分担が考えられます。ただし、両者に同じ仕事を依頼すると、二重作業や責任の曖昧さが生まれます。
費用は同じ機能と期間で比較する
採用側では給与だけでなく、会社負担の費用、採用・受け入れにかかる負担、職務を立ち上げる時間を考えます。外部側では契約費、追加作業、社内に残る実務、引き継ぎの負担を考えます。
非常勤の契約額と、常勤者の年間給与をそのまま比べても、担える仕事量が違えば判断材料になりません。まず今後半年や一年で必要な仕事を書き出し、同じ範囲をどの体制で満たすかを比較します。
採用が決まるまでの外部活用も設計できる
外部活用を採用までの暫定体制にする場合は、最初から引き継ぐものを決めます。例えば、KPIの定義、経営会議の運営方法、未完了課題、関係者の役割です。
採用者が入った後は、一定の並走期間を設け、社内で資料を更新し、会議を進められるかを確認します。外部が詳細を抱えたまま終了すると、仕組みだけが残って動かなくなるためです。
YSKGのクライアントではどうだったか
ある経営者育成の資料では、経営者が方針や決裁を担い、管理担当者が数値、選択肢、段取りを整える分担を提示しました。事業計画、人事、経営会議といった領域ごとに、持ち主を確認するワークを用意しています。
この資料から確認できるのは役割分担の設計です。採用と外部活用の費用対効果を実証した事例ではありませんが、人材を迎える際に、役職名より具体的な分担を先に置く考え方が参考になります。
関連する支援事例CASE 07|広告代理店事業計画と役割分担を題材に経営者の意思決定を支える育成事例
依頼や採用の前に一枚にまとめる
| 項目 | 記入する内容 |
|---|---|
| 任せたい仕事 | 例 予実レビューと経営会議の運用 |
| 期待する変化 | 例 部門長が対応案を持ち込める |
| 必要な関与 | 常時対応か、定例と非同期連絡か |
| 渡す権限 | 調整できる範囲と決裁が必要な範囲 |
| 社内の協力者 | データ、実行、経営判断の担当 |
| 見直し時期 | 任せた仕事と必要な体制を確認する日 |
これが書けない場合は、職務整理自体を支援の対象にするとよいでしょう。
よくあるご質問
社内の管理部長に兼務してもらう方法はありますか
あります。ただし、既存業務と両立できる時間、事業の数値を確認できる情報、部門間を調整する権限が必要です。兼務を決めるときには、減らす仕事も決めます。
外部を入れると社内担当者が育たなくなりませんか
作成と判断をすべて外部が担うと、その懸念があります。社内担当者が自分で更新・説明する機会を設け、外部の役割を段階的に変えることが重要です。
採用と外部活用を途中で切り替えられますか
切り替えは選択肢になります。契約条件と引き継ぎ期間を確認し、必要な資料と運用知識を社内に残す計画を立てます。
YSKGへのご相談
この記事で扱ったテーマについて、貴社の状況に合わせた進め方をご相談いただけます。
株式会社YSKGは、経営支援・組織人事・ビジネスコーチングの3領域で、個別テーマだけでなく相互のつながりを見ながら成長企業に伴走しています。
自社に必要な経営企画の体制を相談する組織再編後の役割とKPIと会議体をつなぎ直した支援事例
