資料・セルフチェック

経営実行体制セルフチェック|社長への集中と実行の停滞を確認する

執筆:山口 剛志(株式会社YSKG 代表取締役)

計画が進まないとき、どこから見直すかを考えるためのチェックです。社長と部門責任者がそれぞれ答えてみてください。私は、答えの違う項目に、話し合うきっかけがあると思います。

統計的に検証された診断ではありません。合計点で会社の良し悪しを判定せず、確認できる事実と影響から優先課題を選びます。オンラインで回答を送信する必要はありません。

使い方

  1. 各項目について「できている」「一部できている」「できていない」「未確認」のいずれかを選びます。
  2. 根拠となる資料や、直近の具体例を書きます。根拠が分からなければ未確認にします。
  3. 未確認は確認する担当を置き、できていない項目は経営への影響を確認します。
  4. 最初に扱う課題を一つ選び、担当、期限、完了条件を記入します。

20項目の確認表

番号 確認する状態 回答 根拠・具体例
1 今期の重点課題を経営陣が同じ言葉で説明できる
2 重点課題ごとに達成したい状態が明確である
3 計画に必要な人員・資金・外部資源を確認している
4 前提が変わったときの見直しの場がある
5 全社目標と部門の指標がつながっている
6 指標の定義と集計担当が明確である
7 結果だけでなく先行する変化を確認している
8 予実差異に対する対応案を責任者が説明する
9 部門の成果責任を責任者が説明できる
10 現場が決める範囲と例外条件が分かる
11 部門をまたぐ仕事の受け渡し条件がある
12 社長が代行している判断を把握している
13 会議ごとに決める内容が分かれている
14 会議前に決めてほしいことが共有される
15 決定事項に担当・期限・完了条件がある
16 前回の決定が実行されたかを確認している
17 管理職の役割と個人実務の負荷を確認している
18 管理職が担う責任と評価が矛盾していない
19 次に任せる人材と育成する仕事が決まっている
20 相談が届いた後の対応と返答の期限が明確である

回答の読み取り方

1〜4は計画と資源、5〜8は数値と判断、9〜12は役割と権限、13〜16は会議と実行、17〜20は管理職と育成の確認です。

できていない項目が多いところから直す、と決める必要はありません。方針が曖昧なら、会議の効率化より先に方針を確認したい。急ぎの案件が判断待ちなら、まず判断する人を決めたい。いま何が止まっているかを見て選んでください。

優先順位は、放置した場合の影響、期限の近さ、他の課題の前提になるか、実行できる担当がいるかで検討します。

最初の一課題を決める記入欄

記入項目 自社で記入する内容
選んだ項目番号
起きている事実
経営・顧客・社員への影響
原因の仮説と未確認事項
最初に行うこと
担当者と判断者
期限
完了したと判断する条件
次に振り返る日

記入例

以下は架空の記入例です。

記入項目 例
選んだ項目 15 決定事項の担当・期限・完了条件
起きている事実 前回会議の5件の宿題のうち3件に期限がなかった
影響 提案の準備が進まず、顧客への返答が遅れる懸念がある
原因の仮説 議事録には結論だけを残している
最初の行動 次回会議で各宿題の担当・期限・完了条件を決める
担当と判断者 会議事務局が記録、議長がその場で確認
完了条件 対象の宿題すべてに担当・期限・完了条件が入っている
振り返り 次の定例で期限内の進捗と未完了理由を確認する

YSKGの支援事例とのつながり

IT企業の公開事例では、全社KGIと部門KPI、役割、会議体をつなぎ直しました。このチェックも、個別の制度や会議の有無だけでなく、計画から実行まで接続しているかを確認するために作成しています。

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組織再編後の役割・KPI・会議体をつなぎ直した支援事例

経営者と部門長の回答が違ったらどうしますか

どちらかを正しいと決めず、実際の案件や資料を確認します。ルールはあるが伝わっていない、ある部門だけ運用できているなどの違いを整理します。

すべての項目を改善する必要がありますか

ありません。自社の事業と規模に照らし、必要なものを選びます。まず一つを改善し、運用負荷と効果を確認してください。

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YSKGへのご相談

セルフチェックで見つかった課題について、優先順位の付け方や最初の進め方をご相談いただけます。

YSKGは、経営支援、組織・人事コンサルティング、経営者・管理職育成を行っています。計画、役割、人事制度を実際の仕事に合わせて見直し、実行と運用まで支援します。

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山口 剛志株式会社YSKG 代表取締役

HRR株式会社(現 リクルートマネジメントソリューションズ)で人事コンサルティングに従事し、その後、事業会社で総務・人事部長、執行役員、取締役を経験。2019年にYSKGを設立。設立後は複数企業でCHRO、経営企画部長、コーポレート部長などを兼任し、経営と組織・人事の実務を支援。

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